3-サラリーマンの様な演技ではプロになれないのだ!
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演出家は時として、役者の演技を追求する為に、
役者に自分のした演技について自己分析させるんですね。
すると、ダメな役者は、適当に台本の流れを考えて、
自分の意見を妥協して入れて、意見を演じる意志にまで高めていません。
それで、そのボンヤリした部分がそのまま演技に出ていたりするのです。
私達はそれをよく
「サラリーマンの様な芝居をするな!」
と言うんですね。
適当なバランス、可もなく不可もなく、出る杭は打たれる
みたいな演技(笑)
それはスマートでもなく、何も感じない普通の段取り・・・。
これが、何とも味の悪い芝居の典型例です。
役者の身勝手な自己主張は、浅はかなものですが、
逆にサラリーマンみたいな演技では、評価の対象にすらならないのです。
もっと、偏れ!信じた方へ偏れ、意志として傾け。
・・・それは、演技者の意志です。
台本の中の役回りです。
そんなお互いのアンバランスな立ち位置の中で、
ドラマツルギーは、独特の意味合いを呈しながら
成り立って行くのです。
だから、僕らは
サラリーマンみたいな芝居だけはしてはいけない気がするのです。
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適当にバランスを取るのではなく信じた方に偏る!!