106章 1-2つの言葉のうち1つにしか意味はないのだ

1-2つの言葉のうち1つにしか意味はないのだ

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役者の言葉には想いが乗っています。

「どうすれば、しっかりと想いの宿ったセリフになるのか?」

これは、役者であれば、誰もが抱えている問題なのです。

そして、プロの役者達はこの

「想いを乗せる技術」

をそれぞれが、持っているのです。

100人のプロの役者がいれば、100通りの想いの乗せ方があるのです。

そして、1番の問題点!・・・・・それは、

アマチュアは全然

「その技術を持っていない」

と言う事なのです。

ここに大きな差が出るのです !

そして、こんな時、愚かなアマチュアが言う言葉は大体決まっています。

愚か者その1

「セリフは技術なんかじゃない!何度も台本を読めばいいの」

・・・・いいえ、伝える技もなく、
無知な人がただ繰り返しても意味はないばかりか、
そちらの方が「強く勝手に思い込んでしまい」危険です。

愚か者その2

「感覚だよ、感覚。それとノリ」

・・・これで通用しているプロもいます。

しかし!

舞台の本番で「ノリが生まれなかった時」あなたはどうするのですか?

・・・・・こんなものなのです。

セリフには「技術」が 必要です。

人が人に伝える為の技術です。

本当の日本語には、伝える為の技術が深く深く隠されています。

「それを感じる感性を鍛え、その風情を伝える感覚を育てる」

その為の言葉のそして日本語の技術はあるのです。

ただ、それは、片手間のエクササイズの様な代物ではありません。

さらに深いものです。それは当然で

「セリフはその人の生き様と関わっているからです」

つまり、まず言葉の技術に入る為には、
その人の生き様が必要になって来ると言う事です。

例えば、言葉の技術の基礎をなすものを、私達は

「2つの言葉がある」

と表現します。

その一つが

「頭で考えただけの言葉」

そしてもう一つが

「行動と結びついた言葉」

そして、信頼出来るのは行動と結びついた言葉だけです。

20年以上役者を育てて来てはっきり解ってきた事は、
良くなって行く役者は例外なく、
後者の言葉を自分の生き様の中でも使っていると言う事でした。

真剣に生きる事と、セリフが伝わる事は
大きく関係していると言う事です。

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頭で考えただけの言葉では通用しない・・・
どう生きるか・・・が重要になってきますね!!