地上波のバラエティ番組の再現ドラマのお仕事に行ってきました。
これまでに何度かお仕事をさせていただいている制作会社ですが、
監督をはじめ制作チームは初めてご一緒する方々。
過去のお仕事の映像を観て、採用を決めていただいたそうです。
芝居を観た上で呼んで頂けるというのは、やはり嬉しいことです。
前日の夜に台本をいただき、早朝からの撮影。
短い準備時間なので、色々と作り込んでいくことはできません。
何があっても対応できるよう、物理的なものは多めに準備し、
あとは現場でいかに監督やスタッフの方々と良いコミュニケーションをとって、
柔軟に対応できるか、というところになってきます。
もちろん、日頃の準備が大事なのは言うまでもありませんが。
今回は主役で、全シーン出ずっぱり、
撮影は待ち時間なし(「役者は待つのが仕事」という言葉があるくらい、
現場によっては7時間待ちなどザラにあるのですが)どころか
休憩時間もほぼない状態(笑)で、2日間、ひたすらひたすら撮りました。
動物との共演だったので、なかなか思う様にいかない場面もあり、
撮影時間は押していましたが、芝居に関しては監督から繊細で明確な指示をいただき、
何度かニュアンスを微調整しながら取り組みました。
初めてご一緒する監督でも、こうして芝居の話を気持ちよく出来、
その場で一緒に探りながら創り上げていく感覚は、本当に楽しいものです。
私自身は、今APHでの稽古の中で取り組んでいる課題があり、
自分の長年やってきたクセから脱却し、
別の方向からのアプローチをしようとしているのですが、
まだまだ上手くいく時と、いかない時があります。
足りていないところはやはり足りていない。
埋まっていない時に、安易にクセが出てします。
そこを越えて、深めていくのが今後の課題です。
撮影終了後にご挨拶した際には、
初日の朝よりも明らかに表情が柔らかくなっている監督がそこにいらっしゃいました。
「きっと、またご一緒できる」直感的にそう思えた瞬間でした。
自分を越えて行くしかない。