二年前から参加している海外ドラマシリーズの新シーズンが始まりました。
この作品での自分の立ち位置は番組レギュラーという枠です。
毎回、犯人や一般人などのメインキャラ以外の役をいろいろやります。
基本的にメインキャラがずっと喋っていて、合いの手を入れる感じになるので
自分は喋っていない時間がほとんどです。
以前は、ノイズを出さないように息を殺して異常に疲れたりしていましたが
最近はずいぶん楽にいられるようになりました。
そうすると共演者のセリフ、全体の空気などが
少しずつ見えるようになってきました。
面白かった。
スタジオにシャキッとする緊張感があるのですが、それが苦しくない。
出演者がみんな楽しそうで、自分の芝居を思いっきり出してくる。
作品もサバイバル物で劇的な展開なので、
あまり、やり過ぎ、というラインがないのもありますが
とてもリズムよく収録が進んでいきます。
その中で自分は、敵になり、味方の一人になり、
リズムと空気を崩さないようにセリフを入れます。
このリズムに乗っていくのが本当に楽しい。
自分の出番が終わり、座ってモニターを見ていたら
気づくと物語にどっぷり浸かっていました。
原音を聞くためのレシーバーからBGMが流れ、セリフは生の声が聞こえてくる。
完全に視聴者の気持ちにさせられました。
あまりこうなる事はないのですが、この作品は本当に面白い。
6シーズンも続いているのもありますが、
主人公の親の役を演じるベテランの方の存在が大きいように思います。
この方がいる時といない時では緊張感のレベルが変わる。
ハッキリと体感できるレベルで変わるのです。
その方が喋っていなくてもです。
自分もセリフで盛り上げたりは多少できたこともありますが、
いるだけで空気を変える事はできません。
これが自分がメインキャラをやっている作品でやれれば…
ベテランの凄さを改めて感じる現場でした。