教える難しさを痛感しました!

誰かに何かを教える難しさを痛感しました。

今日のボイスオーバー、共演者の若い子に尺の合わせ方などの
「あて方のコツ」を教えました。

ディレクターから頼まれて教えたのですがこれで二度目です。
前回、死ぬほど苦労して二度とやりたくないと思ったのですが、
お世話になってるディレクターから頼まれると断れません。

収録日の前にカラオケで練習したのですが、
本当に教えるのは難しいのです。

内容は芝居ではありません。

ただの「尺合わせ」や
「海外ドラマとボイスオーバーのあて方の違い」です。

この辺り、とくに舞台系の人が困るようで苦手意識があるそうです。

以前教えた時は、自分にとってもとても勉強になりました。

普段無意識にやっている事を言葉で説明していくうちに
「自分はこんな事をしていたのか」
と自分が驚くことがたくさんありました。

今回もそうでした。

あて方だけでなく、少しだけ表現方法に触れました。
マイク前の芝居の距離感といったところです。
舞台系の人は初めはこれがよくわからなくなる人がいるのです。
慣れたら、 地力があるので、とても面白い芝居をこれでもかとやってきますが。

この距離感を説明する時に、
自分が台詞をどう処理するのかを説明する事になりました。
そうすると自分の好み、クセが割とハッキリある事に気付きました。

例えとして自分なりのやり方を説明すると、
相手は自分なりに解釈して実践します。

それが自分とは全く違うやり方で
ちゃんと必要な効果が出ていたりするのです。

人によって受け取り方、表現の仕方がこうも違うのかと驚きました。

APHのボイスクラスでは、この辺りの具体的な技術に入っています。

今までは自分の好み、センスでやってきた事を
もっとバリエーション豊かにするために「技術」がどれだけ重要か
ここでも痛感しました。

その後、収録当日。

いろいろ教えましたが、すぐには直りませんでした。
そりゃそうです。
二時間練習しただけですから。

それでもその人が、かなり練習してきた事は
自分にはよく分かりました。

見ている間、応援しつつも自分の事以上に気になってしまい
胃が痛い思いでした。

変化はしましたがぎこちなく、
中盤からは元に戻ってしまいました。
尺合わせはなんとかなりました。

収録後、ディレクターからは厳しめの評価を頂きました。
自分が言われてる方がずいぶんマシです。

教えることは本当に難しい。

正直、もうやりたくありませんがとても良い勉強になりました。