脇を固めるという事

「脇を固める」
とよく言われますが、最近ちゃんと脇を固める事の難しさを感じます。

自分の仕事は、ほとんどが脇役です。
レギュラーもありますし、
ストーリーに絡むメインキャラもありますが「主人公」はありません。

個人的には「主人公」がやりたい、
という想いからこの世界に入っているので悔しくてしょうがない。
そして甘く見ていたことを最近痛感させられております。

今日も脇役の仕事です。

大変でした。

内容がファッション業界を舞台にした外画で、
専門用語も飛び交います。

…ファッション分からん!!

その状態で「ガヤ」という、
そのシーンの状況・場所に相応しい雑談などを全体で録るのですが、
言葉に困る。
必死に単語を調べて用意しますがどうにも付け焼き刃で浅い。

普段の生活全てが演技につながるという事の意味が一部わかりました。

この現場は、ベテランから若手までの女性がメインの作品です。
主演級の芝居が鋭くハイテンポで繰り出されます。

そのテンポについていけず、
新人がマイク前でセリフを一言も言えない事がありました。
わかる。
怒涛の会話の中にたった一言のセリフを入れるのは難しい。

完全にリズムに乗った大縄跳びに、
それを崩さずワンチャンスで入り込む感覚に似ていると思います。
どうしても2、3回タイミングを計ろうとしてしまう。

個人的には高い緊張感で凄く良い現場だと思うのですが、敷居が高い。
自分の仕事は、セリフ、ガヤ、休憩中などで
なんとかこの空気を崩さずもう少し柔らかくする事だと考えました。

セリフではハイテンポに楽に乗り次につなぎ、
ガヤでは雰囲気を崩さない程度に笑いを取ろうとし、
休憩中はできるだけリラックスして楽しそうに話す。
(自分も充分緊張してるんですが)

なんとか「ミスができない空気」を
「ミスを恐れずチャレンジ出来る空気」にしたい。

中間管理職という感じでしょうか。

終わった後は
ドッと疲れが出ます。
自分もまだまだいっぱいいっぱいです。

これが楽に自然にできるようになりたいと思います。