今日は子供向け海外アニメの吹き替えです。
自分は以前から子供向けアニメが苦手でした。
観るのが、ではなく、演じるのが、です。
声優を仕事にするようになって、
昔観ていた子供向けアニメを改めて見直しました。
何だこれは!?
ストーリーが何でこうなっていくのか全くわからない。
その瞬間の思い付きで行動して訳のわからない事をする。
意味のない事でやたら盛り上がる。
なんて恐ろしいんだ。
訳がわからない。
視聴者として観ていると、微笑ましく観ていられます。
しかし自分がこれを演じると考えると!?
どうやって演じればいいんだ!?
その子供向けアニメに最近出ることがあるのです。
今日もそうでした。
この作品はストーリーが、まだ、比較的、それなりに、理解できる範囲でした。
しかし子供キャラの感情の動きは突然で起伏が激しい。
自分はその子供たちと話す大人の役です。
会話相手のある子供キャラを演じるベテランTさんのセリフに改めて驚きました。
音と感情が直結している。
喜んだら喜んだだけ。
怒ったら怒っただけ。
音が合わせて変わる。
当たり前の事です。
当たり前の事なんですが、それがハッキリと分かるのです。
アニメであれ海外ドラマであれ、
ある程度の年齢のキャラはそんなにストレートに感情を出しません。
普段の生活で大人は感情のままに動かないからです。
刑事モノでは犯人との腹の探り合いがあり、感情と音が逆だったりしますし。
子供向けアニメでは感情が真っ直ぐ出てきます。
それが難しい。
感情とピッタリ合わせた音を出す事が難しい。
Tさんと自分の芝居。
その感情の出方の差に驚いてしまいました。
これができるから抑えた芝居をした時、
より裏の感情が滲むようになるのだと思いました。
次はもっとハッキリあからさまに感情を出せるようにしたいと思います。