老舗洋菓子店のCM・PR動画ナレーションのお仕事!

有難いことに、100年の歴史を持つ老舗洋菓子店のPR動画ナレーションのお仕事が決まりました。
手持ちカメラで撮影した素朴で温かい雰囲気の動画に声を吹き込みます。
2分Ver、30秒Verの2パターンでの収録予定が、
急遽ラジオCM用の20秒Verも決まり、まず動画なしで声だけで収録をしていきました。
元々30秒の原稿を20秒に納めるので、まず、10秒縮めるタイム感が必要です。
早口になってしまっては、素朴な雰囲気が別物になってしまう。
できるだけ温かみが伝わるようにテンポを上げて喋り、
最後短い音楽で締めて20秒に納めることが、理想です。
ディレクターからも、「ラジオの方は、他のものとテイストが全く同じでなくていい」とのことで、
ほぼこちらに丸投げ状態です。

早速テストで「今25秒くらいです」と5秒もこぼしてしまいました。
テスト2回目。「今20秒なんですけど、最後音楽が入るので15秒に納めてください」という指示。
3回目。体感でやったら奇跡的に15秒に納まりました・・自分がびっくり。
ただ、自分の思い描いたようにしゃべることができなかった。
チェック後にディレクターから「今のだと、鬼気迫った感じがするんだよね~」と一言。
あ、やっぱりな・・・。
15秒に納めることばかりに意識が行き過ぎて、
材料にこだわった美味しいお菓子のことや、職人さんの愛情だったりを汲めなかった。
「今のキープでもう一回別バージョン下さい」と言われたので、
「ヨッシャー!チャンス!」と思い直し、頭を全部取って、細胞に任せて読みました。
具体的には姿勢を変えたのですが・・。
それがすごく良かったみたいで、
「あ、◎◎さん、これです!これ頂きました!」とディレクターからOKを頂きました。
なるほどな~!!

次に、30秒Verと2分Verと動画に合わせて収録していったのですが、
これは動画に助けて頂き、雰囲気はぴったりのようでした。
ただ、原稿にタイムコードがなく、ディレクターもQランプを出さない。
一言一言喋るタイミングがナレーター任せで、
事前に頂いた仮ナレーションの記憶を頼りにしゃべるしかない。
不安もありながら、テストをやったところ、もっとたっぷりやってよさそうだったので、
本番では時間を贅沢に使ってスムーズに収録することができました。

ただ、今思えば私がしゃべるのを聞いてから、
映像とナレーションのタイミングを調整していこうとしてたのだと思います。
だから、そんな構えなくても一緒に正解を見つけていけばよかったんだなと。

今回の現場で改めて、全部任されるのはナレーターの醍醐味だと思いました。
ブースに入ったら、もっと頭を捨てて柔軟に対応できるよう、日々鍛錬ですね。