吹替のお仕事!ベテランAさんとのシーンで

今日も外画レギュラーです。

今日は自分の中で楽しみな事があります。

子供の頃からテレビで聞いていたベテランAさんとのシーンがあるのです。

Aさんは自分の役の祖父役です。
とある事情で一度もあった事がなく、
今回初めて対面するというシーンです。

物語でも重要なシーンのため今日の自分のセリフはほとんどがAさんとのシーン。
Aさんとは何度かご一緒していますが、
こんなにたくさん、しかも関係の深いセリフ内容は初めてです。

とても楽しみで緊張しました。

とにかく聴きました。
Aさんのセリフに神経を集中しました。
Aさんのセリフから少しでも何かの切っ掛けを見つけたかった。

APHのセッションでも言われますが
「相手のセリフをよく聴く」
これは基本です。
今までもやっていたつもりですが、
ここ最近のセッションや講義でさらにその重要性を知りました。

するとAさんとの会話で自分に変化が出ました。
まず距離感が変わりました。

屋外で扉の前での初対面のシーン。
部屋に入り少し離れて立つシーン。
椅子に座り話し込むシーン。

微妙な距離の変化。
空間の変化。
会話内容の変化。

今までより細かく変わっていったような気がします。
会話内容の変化によってセリフの入りの音が変わり、
空間や距離の違いで、声の大きさや圧が変わりました。

本当に基本中の基本なのですが、
こんなにも変わるものなのかと自分で驚きました。
最近感じるのは、
自分はずいぶん大雑把に芝居をしていたんだという事です。

これをもっと繊細に変化していけるよう、
まずは相手のセリフをしっかり聴いていこうと思います。