一人で5役!ゲームの収録

今回のお仕事は、これから発売されるゲームキャラクターの収録。

今回お願いされたキャラクターは5役。
自身のキャリアの中でも最多クラスの配役数です。

以前から懇意にしているクライアントさんからの依頼であり、
特に自分は、所謂“飛び道具”的なかっ飛ばした芝居を求められる傾向にあります。

最近特に「置きに行く芝居」「安定性を重視して意外性の無い芝居」をしてしまいがちなところがあった為、そのイメージを払拭する為にも、「絶対に一般的なふり幅ではやらない!!!」と、しっかり準備を整えました。

つい先日、APHでは「キャラクターとは?」という長い時間をかけた講義があったのですが、今回はそれが抜群に効果を発揮しました。

詳細は省きますが、それはキャラをどう考えると良いのか。どう組み上げていくと“キャラクターになるのか”。そういった明確な分析をしていく内容でした。

もちろん今までも方向性や、どうすれば雰囲気が作れるか、ということには独自の考え方がありましたし、それで仕事をしてきましたが、今回ほどしっかり「何がしたいか」を意思を持って現場に持ち込めたのは初めての経験でした。

その結果は……。

ブースの外……鏡越しのミキサールームから楽しそうな笑い声が聞こえ、監督さんと方向性を朗らかに修正しながら定めていける、非常に心地よい時間になりました。

それは、自分の持ち込んだモノを受け入れてもらえる喜びと、相手からの要求に応えられる喜びの両方。

一つのキャラクターのディティールを現場で仕上げていくというクリエイティブな時間になり、これからももっともっと、こんな時間を経験し続けたいと心から思います。

今回の現場経験を再度APHにフィードバックして、より新鮮で魅力的なキャラクターを創造していきたいと思います。