「プロになるまでの全て!」Yさん編03

 

 

 

 

事務所に所属し、プロ声優としての第一歩を踏み出しました!!︎

さっそく心が折れました!!︎

専門学校を卒業してすぐに、
コンテストで賞をもらった事務所に所属になりました。
当時にしても珍しく、その事務所には養成所がなかったため
いきなり正所属として入る事になりました。

とはいえ自分は専門を出ただけの素人です。
当然ナレーションや演技の技術を求められる仕事はできず、
いわゆる素人っぽさを求められる仕事をもらっていました。

なにせ本物の素人ですから。

それでもちゃんとギャラをもらえました。
1日バイトするより多くです。

今考えればかなり凄いことです。
事務所もある程度期待してくれていたのだと思います。

勘違いしましたね。
人生簡単じゃないか!!︎と。

しかしとあるCMのオーディションテープを事務所で録音した時、
衝撃的な事が起こりました。

ある先輩が、自分がやろうと思っていた事を
自分がやるよりもっと魅力的にやっていたのです。

自分が、こうしたいと考えた事が
自分が考えた以上のものになって
目の前に現れたのです。

ショックでした。

今考えれば当たり前の事です。
先輩が自分より上手いのは当たり前なんです。
それでも当時の自分は根拠のない自信があり、
自分の考えている事は最高だと本当に思っていたのです。

それが簡単に覆された瞬間でした。

結局オーディションは落ちました。
ここから自分は、自分のやる事に疑問を持つようになります。
プロという世界に入ってすぐに自分の力のなさを思い知る事になりました。

前よりもいろいろ考えて、家での練習に精を出すようになりました。

結果的にこのオーディションのお陰で自分はずいぶんましになったように思います。
自宅で録音出来るようにマイクを買い、
当時はカセットテープでしたが何度も何度も何度も録音し聞き直し
自分が納得するまでそれを繰り返し練習していました。

誰かに習ったわけでもないので、
テレビで見た自分の好きな映画・アニメやCMをマネしたものがベースになっていました。
かなり狭い範囲ではありましたが、
その狭い範囲を繰り返し練習し特化していきます。

練習のおかげかぽつりぽつりとオーディションに受かり、
小さなCMのナレーションをやる事ができるようになります。

 

 

この時は、ブースの中で原稿を読むことが
以前よりもっと楽しくなっていました。

いわゆるアニメ声優を目指して専門学校に通ったものの、
演技の授業のないラジオパーソナリティー科に行き、
ナレーション系の事務所に入って、と当初の目的とは少し方向が違ってきていました。

しかしディレクターの要求はあるものの、
一人の世界にどっぷりと浸かり絵に合わせて
ナレーションを入れる事はとても楽しく気持ちよかった。

その瞬間は本当にCMの世界に入り込んでいるような感覚でした。
この状態はある種の説得力があったのか、
割と評判が良かったのです。

業界に入ってすぐ自信を砕かれた自分でしたが、
これでまた自分はできる!!︎と思い始めます。

さらに専門を出ただけの自分を鍛えるため、
事務所からの指示で、新設された付属養成所に行く事になりました。
そこでは自分だけ所属した状態で養成所に通うという妙な立ち位置になりました。

他の人達は所属するために自分をアピールしようと必死です。
しかし自分はそれがない。
このプレッシャーのなさがプラスに働き、
自分は伸び伸びと学んだ事を実践していきました。

おかげで評価が良かった。
周りからも、所属という立場と結果で一目置かれるようになります。

だがしかし
これが逆に良くなかった。

 

 

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