121章 3.自分の事を考えて、自分の事を考えないのだ!

3‐自分の事を考えて、自分の事を考えないのだ!

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役者という仕事を勘違いしてしまい、
自分を表現することが役者だと思ってしまう人がいます。

いわゆるナルシストタイプの人ですね。

うちの師匠がよく嘆いていましたが、
このナルチャンが浸っているだけの
演技モドキが、現場で良く見えたりする事があるのですね。

本当の演技からは程遠いものなのですけれどね。

では、本当の演技はどこから生まれるのでしょうか?

それは

「3つの観察」

から始まると考えると良いのです。

まず、 己を知るという事。

これも、意識的に行わないと、実は驚くほど判らないものです。

次に、自分が演じる役への観察。

自分との

「差異」

を明確化していきます。

そして、相手役への観察。

これは役者にとって、実は一番大切な事なのかも知れません。

つまり、己をよく知りつつ、己ではないものを、
とことん観察して1つの表現に変えて行く仕事。

・・・それが役者という仕事の本質なのです。

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己を知り、己ではないものをとことん観察する・・・!
自分の演技を深めていきたいですね!!