105章 3-メソード演技がどれだけ危険か指導者も知らないのだ

3-メソード演技がどれだけ危険か指導者も知らないのだ

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大変危険な演技の方法として「メソード」というやり方があります。

この方法は大変危険であり、私は奨められません。

私も、修業時代に2年程メソードの稽古をしました。

そして、大変に体調が悪くなりました。

その後、アメリカに留学しました。

私の師匠のジェフ・ポメランツからも、
メソードはやるなと強く指導されました。

実際、ジェフの友人の一人が、
メソードの本場アクターズスタジオの当時の芸術監督フランクカサロで
一緒に仕事もした事があると言っていました。

つまり、私の師匠はメソードのトップ達とも知り合いでありながら、
この方法の危険性を強く語っていました。

日本から来た私は、師匠にメソードをやっていて体調が悪くなると言うと

「それは、当然だ。反応心を使った演技は再刺激を生み大変危険だ」

と教えてくれたのです。

特にどうしてもメソードをやりたいなら、
アメリカで私の友人の信頼出来るトレーナー
からしか、学ぶべきではないと強く言われたのです。

その意味が、アメリカに居て良く解りました。
メソードをやっている人で病気の人が大変多く、
また、緑の救急車で運ばれる人が毎年多くいる事を知りました。

そして、彼らは、再刺激を生みだす仕組みを理解していませんでした。
リーストラスバーグでさえ、感情の記憶のレッスンで発狂者が出た為に、
この方法を封印していた事を知りました。

メソードをやっている人を批判したいのではありません。
しかし、大変危険な事をやっている事をきちんと理解する事は大切だと思います。

メソードの危険性が、日本ではあまりにも知られていないので、
私の知っている事実を、お話ししました。

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演技の方法には様々なものがありますが・・・
その良い面・悪い面、両方を十分把握した上で実践していきたいですね!