日本の役者であること。日中合作の映画の撮影!

日中合作の映画の撮影に行ってきました。

今回はオーディションに合格して決まったお仕事です。

オーディションの前日にちょうど個人レッスンがあり、
課題の台詞を代表に見て頂きました。

あるシチュエーションで、
立場の異なる4役がそれぞれの意見を戦わせるシーンだったのですが、
ある重要なポイントを教えて頂き、
それをオーディションで意識してやったところ
そのうちの一つ役を頂くことが出来たのです。

今回の作品は、実は中国で大ヒットしているシリーズの3作目で、
かなり大規模な撮影でした。

メインキャストも錚々たる顔ぶれ、
誰もが知っている第一線で活躍されている方々です。

撮影は地方ロケで、数日間行いました。
早朝から深夜まで、撮って撮って撮って撮りまくりました。

私が出演するのは、物語の全貌が明らかになるクライマックスのシーン。
セリフはなかったのですが、だからこそ、やるべきことがあります。

いかにそこに「居る」のか。

この夏、APHでは、各個人に今取り組むべき課題を頂いているのですが、
私は自分の課題である●●を、ひたすら ひたすら やりました。
と同時に、
メインキャストの方々のそれぞれの●●をじっと観察し、感じました。

そのこと自体が私の役の「居る」を創ることになったではないかと思います。

長時間に及ぶ撮影は、肉体的にも精神的も、なかなかキツイものがあります。
が、●●に集中していると、面白くて、楽しくて、
全く飽くことなく時間が過ぎていきました。

数日間過ごす中で特に感じたことは、「日本の役者」という事でした。

中国のキャストも、また他の国のキャストも、皆さんそれぞれパワフルだったり、
明晰だったりと素晴らしいのですが、
日本のキャスト、特にベテランのMさんの居方、佇まい、
そして全くぶれない深い●●・・・それは本当に素晴らしくて、魅力的でした。
そこに宿る日本人としての魂を感じるというか・・・。
日本の役者の先輩にこのような方がいらっしゃることをとても誇りに思い、
自分も日本の役者として恥ずかしくない存在になりたいと心から感じた瞬間でした。

キャストもスタッフも、
数か国の人たちが関わっていると、それぞれの常識の違いや、
コミュニケーションの不自由さから現場が混乱することもあります。
でもそれを超えられるのは、
作品への共通の想いと、揺らぐことのない自分の中心なのだと思います。

大変ではありましたが、エネルギー溢れる現場でした。
ここで得たものを、次の現場、次の現場へと繋いでいきたいと思います。