新年1回目の仕事は長尺です。
初日から、なかなか難しい現場でした。
自分の役は男性3人グループの中のちょっとマヌケなイケメンでした。
イケメンはまあ置いといてマヌケな役は得意な分野です。
作品は前半はコメディ調で後半がシリアス調と変化のあるものでした。
自分はその両方に絡み、幅を見せられる面白い役でした。
最初のセリフからマヌケさ全開で喋ろうとしました、が、しかし
寸前で変えて、真面目さを出す方向に変えました。
というのも3人グループの1人がだらしなくて
デリカシーのないジャンキーだったのですが
その役の人は強力にキャラを出してきたのです。
もう1人の男性はヒロインと対立する男性側のメインキャラ。
このキャラ、自分はもっとコメディ調の強い作り方をしてくる
と思っていました。
しかし始まってみると表面上は良い人ですが、
本心の読めない不気味なキャラクターで来ました。
この2人に挟まれて、自分はどの位置に行くべきなのか?
自分のセリフまでの短い時間の中で
脳みそフル回転で考えました。
結果、自分はマヌケよりも
この3人の中で常識人である立ち位置を取ることにしました。
後半、ヒロインと不気味な男性が対立し
ややホラー色も出しながら物語が結末に向かいます。
自分の役は、その間に立ち、葛藤するシーンがありました。
そこへ行くために
マヌケさを強く出すと合わないと感じたからです。
これによってこの3人のグループは
不気味な男、ジャンキーの変人、ちょっとマヌケな普通の人
という立ち位置になりました。
…あり!だと思う…
しかしもっと強くキャラを出して行くべきだったのか?
ディレクターからは何も言われず、
立ち位置として間違ってはいなかったようです。
しかし、自分が他の2人よりさらに色濃くキャラを出すことができたら?
もしかしたら違うバランスの取り方もあったかもしれません。
次の現場では、今までと違う方向もできるようにしたいところです。